多治見でやいた抹茶碗が完成したぞ!【ボイスオブセラミックス】

DIY

せろりんです。多治見の陶芸体験でやいた抹茶碗が届いたので自慢していきます。

この記事の親戚です。

「やくもの放課後」にもちょいちょい登場するボイスオブセラミックスさんの手びねり体験で、こういうゴツい茶碗を作りました。で、焼き上がったのが昨日届きました。

作陶したときの様子がこちらです。

「茶碗のことなんもわからんけどイカつい抹茶碗を作りてえな~」という極めて薄っぺらい動機でボイスオブセラミックスに行ったら、ボイスオブセラミックスの抹茶碗担当みたいな先生にしっかりめにご指導いただいて、メッチャそれっぽいお茶碗を作ったせろりんは……………みたいな前回までのあらすじが存在します。

じゃん!

うお~いい感じですね。ヒビがワイルドです。ゴツくて立派なお茶碗ですね。

手びねりって、適切に水をつけない限りちょっとずつ表面が乾燥してヒビ割れが発生します。ひび割れは初心者特有の現象なので、今回おれが作ったようなお茶碗は下手といえば下手ではあるんですが、味といえば味になります。失敗じゃなく味にしよう、力と空気抜いていこう、ってやつですね。水をつけて表面をならせばヒビは消せるんですが今回はあえて残してみました。

この形でヒビがなかったらつまんない感じになっていたでしょうから、いい感じにひび割れてくれて助かりました。

凹凸の部分に美濃焼伝統の釉薬「黄瀬戸釉」の濃淡が発生して見ごたえがあります。

ちょいちょい入っている緑も同じく美濃焼伝統の釉薬で、織部釉ってやつです。織部は銅を使った釉薬で、十円玉とか銅像がサビると緑になるのと同じ原理で緑色を呈しています。釉薬って化学なんですよね。

釉薬は一度素焼きをしてから掛けるのが基本なので、この手の陶芸体験では後日工房の先生が釉薬をかけてくれます。ありがとう工房の先生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

高台(糸底)です。電動ろくろだと底を厚めに作ってから彫刻刀みたいな道具で削り出して高台を作るわけですが、今回は手びねりだったので、底を薄めに作った上で粘土のヒモを貼り付けて高台にしました。

抹茶碗を成形しているときに工房の先生が「抹茶碗は高台の周りに釉薬をかけないことが多くて、生地が露出しているところは”土見せ”と呼ばれる抹茶碗の鑑賞ポイントの一つ」みたいなことを仰っていて、なるほど~って思いました。

で、釉薬をかけるのは工房の先生(教えてくれた先生と同じ人なのかは不明ですが、なんとなく同じ人な気がします)がやってくれたわけですけど、ちゃんと高台の周りに土見せの部分を作ってくれてマジ感謝です。普通に施釉したらこうはならないでしょうから、この作品のためにわざわざ凝った釉掛けをやってくれたみたいです。

参考までに、こちらは多治見市美濃焼ミュージアムで触った人間国宝の安藤日出武さんがつくった志野焼のお抹茶碗です。土!って感じがしてスゲーいいですね。地層の一部みたいです。

ぶっちゃけおれはやくもを見るまでお抹茶碗の良さをイマイチ理解していなかったんですけど、「ここが鑑賞ポイントだよ」って教えてもらうと途端に良さがわかってきます。そういう現象ってありますよね。おれは日常系アニメが好きです。よく「なにも起こらないからつまらない」なんて言われるジャンルですけど、鑑賞ポイントを抑えるとしっかり楽しめるジャンルでもあります。たとえば1話が終わってエンディングに入る瞬間とか、たとえば笑いのツボが似てきた瞬間とか、たとえばキャラクターが将来のことを想像するシーンとか。何事にも鑑賞ポイントが存在します。たぶん。

施釉がグッドなポイントといえばここもです。

抹茶碗には「正面」と呼ばれる部分が存在します(存在しないお茶碗もあります)。

絵が書いてあったり模様や形が美しかったりして、茶碗がもっとも素晴らしく見える面が正面なわけです。で、おれが正面だと決めた場所に工房の先生がデカめに織部釉を垂らしてくれたっぽく、正面らしさがバリバリに出ています。

土も大胆に思い切った露出をしていて見ごたえがあります。ありがとう工房の先生。

自分で作ったお抹茶碗で点てて飲むお抹茶はさすがに一味違います。

自分で作った満足感みたいなのもあるとは思うんですが、なによりボイスオブセラミックスの先生のご指導のもと飲みやすく使いやすいような形にしたのが良かったです。

黄瀬戸のシブい色にお抹茶の緑が映えます。

下手くそなりにメチャいい作品が焼き上がりました。ありがとうボイスオブセラミックス。

陶芸体験について | 岐阜県多治見の陶芸窯・陶芸用品販売・陶芸体験教室|ボイスオブセラミックス
プロの方から初心者の方までご利用いただける陶芸窯の販売、陶芸用品のご提供。陶芸教室では個人の方から団体様までご利用いただけます。

今回はボイスオブセラミックスの手びねり体験を利用しました。2点作るコースで3200円でした(ただしおれは抹茶碗を作るのに時間をかけすぎてしまったので結局1点しか作りませんでした)。

2点作れて3200円ってけっこう安いな~と思います。

ボイスオブセラミックはやくもの放課後で声優さんが作陶体験をやっていた場所ですので聖地巡礼の一貫として行ってみると良いですよ。

運がいいと茶陶に詳しい先生に当たるかもしれないです。

みなさんもボイスオブセラミックスでお抹茶碗をつくりましょう。

終わり。

せろりんでした。

コメント