チャイを淹れるぞ!

メシ

おい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

チャイを淹れるぞ

せろりんです。

チャイ(マサラチャイ)はスパイス入りのミルクティーのことですね。インドでよく飲まれるお茶です。そうここはインド。殺人以外は何やっても許される国―――――――――。

チャーハンやペペロンチーノと同様にチャイは宗教なので、ドヤ顔でネットにレシピを上げると有識者みたいな人に叩かれがちです。ところがここはインドで、インドにはさまざまな宗教があるので、我々はどのようなチャイを作っても良いのです。

今回おれが作るのは、上品な味付けでありながら作るのも後片付けも超楽勝で、毎日作ってもそこまで苦にならないことが売りの手抜きチャイです。かなり邪道ですが、こういう作り方もあるんだなーくらいのノリで見ていただければと思います。ひとまず対戦よろしくおねがいします。

茶葉を用意しろ!(なんでもいい)

まずは安いアッサム茶葉を用意します。アッサムじゃない紅茶でも全然いいですが、わざわざチャイのために茶葉を買うのであればアッサムを選びたいところです。アッサムは味が強いのでミルクに負けないパワフルさがありますし、特有の甘い香りもミルクと相性バッチリです。なによりここはインドなので、インド産茶葉であるアッサムを使いたいです。地産地消をしましょう。

さてチャイに使う茶葉は安ければ安いほどグレイトです。なんてったって、インドではダストティーと呼ばれる製茶時に発生するダストみたいなティーを使ってチャイを作ります。とはいえここは先進国日本なのでダストティーなんて買おうとしたら逆に高くつきます。妥協してCTCのクソ安いアッサムを使いましょう。

今回買ったのは500g1250円の茶葉です。もっと大量に買えばもっと安くなりますけど、チャイは500g分も飲めば飽きてしまい、ひとたび飽きたら再び四季がめぐるまで絶対に飽きが解消されないので、買うのは500g程度にとどめておくのが無難です。

それはそうとチャイ初心者のみなさまにおかれましては自作チャイが口に合わなかったときの保険のためにもうちょっと高級な茶葉を買っておくと良いかもしれません。こういう安いアッサムはストレートで飲んでも全然美味しくないのでチャイかロイヤルミルクティー専用と割り切ることが必要です。

スパイスを用意しろ!(なんでもいい)

左からシナモン、カルダモン、黒コショウ、ショウガ、クローブ

続いてスパイスを用意します。チャイによく使われるスパイスはこんな感じです。
・シナモン
・カルダモン
・ショウガ
・黒コショウ
・クローブ

べつに全種類入れる必要はありません。シナモンさえ入れておけば大丈夫です。チャイの香りはほぼシナモンの香りです。

ここはインドで、インドでは殺人以外何やっても基本許されるのでおれは普段メッチャクチャ適当にチャイを作っており、5種類全部きっちり耳を揃えて使用することは割と稀です。たしかに全部入ってると完全体感はあるんですが、シナモンさえ入れておけば、あとはこのリストのうち1、2種類入れておけばかなりそれっぽくなります。逆にクローブは居ても居なくてもどっちでも良いとおれは思っています。実はこのリストは上に行くほど重要度の高いスパイスになっています。

で、スパイスは粉末を使ったほうが安くて手軽で美味いですし、ショウガもチューブで十分です。こういうことを言っているとチャイ警察が現れて職質をかけてくるのでパトカーを奪って逃走しましょう。チャイ警察さんは「スパイスはホールで使え」「ショウガは生で買ってスライスして使え」みたいなことを言いがちなんですが無視して大丈夫です。いざチャイを作ろうとすると、スパイスも茶葉もそれなりに大量に買うことになるので、めんどくさくなって作らなって大惨事になるのを防ぐために100点を目指すよりまずは簡便な方法を採用したほうが絶対いいですよ。マークザッカーバーグもカンペキを目指すよりまず終わらせろみたいなことを言っています。マークが言うなら正しいんだと思います。

たしかにホールのスパイスを使うと香りが鮮烈で美味い気もするんですが、ぶっちゃけそこまで変わらない気もします。一方でホールを使おうとすると、高いし、嵩張るし、ホールなんてなかなか売ってないし、使う前に砕かないといけないし、たくさん入れないと味が出ないしで、わざわざ使うのはコスパ悪すぎるとおれは思っています。やらない善よりやる偽善みたいなノリで、カッコつけてホール買ってめんどくさくなって結局チャイを作らなくなって引っ越しのとき捨てるよりは、パウダーで買って手軽にチャイを作りまくるほうが絶対良いです。

それとシナモンにもいろいろ種類があり、味もまあまあ違うんですが、どれを使っても美味しいので気にせずにあるやつを買いましょう。

今回はたまたまクローブとシナモンだけホールで在庫があったので、この二つだけはホールで投入します。言ってることメチャクチャですみません。

作るぞ!

さて作っていきましょう。450gくらいのチャイを作るレシピです。

まずは250gくらいの水を入れます。だいたいマグカップ1杯ですね。適当でいいです。

お湯を温めているうちにスパイスを逐次投入していきます。量は上の写真の通りで大丈夫です。(ホールのスパイスを入れる場合はそれなりに砕いてから入れた上で、沸騰してから2分くらい煮ましょう。そういう意味でもパウダーのほうが楽だし時短です)

ここで、スパイスは冷水の状態で入れろとか、いやいや沸騰してから入れろとか、いろいろ言ってくるチャイ警察が現れて逮捕しようとしてくるので、拳銃を奪って逃走しましょう。どのタイミングで入れても一緒だろとおれは思います。ただペペロンチーノのにんにくは油が冷たい状態で投入したほうがうまいです。おれはペペロンチーノ警察です。

パウダーの場合煮込む必要は無いので、沸騰したらすぐに紅茶葉を入れていきます。弱火で3分煮ましょう。CTCじゃないなら4~5分煮てもいいです。

茶葉の渋みは最終的に牛乳が吸収してくれるので紅茶葉はたくさん入れたほうがうまいんですが、とはいえやりすぎると今度は苦味が出てきます。今回の分量だと茶葉は15グラムくらいが丁度いいです。カフェインがたくさん入っているので目が覚めて最高です。

で、甘いのが好きな人はここで砂糖をぶち込みましょう。ただおれは砂糖入ってないバージョンも楽しみたいので、ここでは砂糖を入れず、カップに注いでから甘いのが欲しくなったときだけブチ込む方式を採用しています。砂糖は最終的に溶けてさえいればいいので、どのタイミングで入れても問題ありません。ただ本場のチャイはアホみたいに砂糖を入れまくるモノらしいので砂糖なしは邪道なんだとは思います。

ぼちぼち煮込んだら、ここで茶こし(目の細かいものが良いです)を使ってポットに移します。たぶん世の中のチャイレシピと一番違うのがここです。

ふつうのレシピだと、ここで茶葉の入った鍋に牛乳を入れてもう2分くらい煮込むのがセオリーなんですが、おれはここで一旦ポットに移します。ここはインド。殺人以外は何やっても許される国―――――――――。

ポットに移したらおもむろに牛乳を入れて、トータルで450gになるようにします。そしてレンジで2分くらいチンしてアツアツにします。あんまりこういう作り方でチャイを淹れる人は居ないので、チャイ警察に射殺されないか心配です。

鍋に牛乳を追加して煮込む普通のレシピで作ると味がワイルドになるのでそれはそれで正統派な美味しさがあるんですが、レンジを使って沸くか沸かないかギリギリの温度まで昇温させると、牛乳の風味が残ってとてもお上品な味のチャイになります。

なにより、茶葉入りの鍋に牛乳をぶち込んで沸かすと、鍋や茶こしに牛乳の成分がこびりつく上に、牛乳を吸った茶葉の処理がメチャクチャめんどくさいので、後処理がクッソダルいです。

味的には牛乳で煮込む方式もうまいんですが、洗い物や生ゴミの処理まで考えると流石におれの方法のほうが楽チンです。

そういうわけでポットごとレンチンして完成です。チャイグラスに注いで飲みます。本場インドではちっこいカップで何杯も飲むのが普通らしいですよ。江戸っ子がお蕎麦を大盛りにしないで何枚も頼むのと同じですね。

うめぇ~。インスタントのマサラチャイとはミルクの風味と紅茶のフレッシュさが全然違います。おれはわりとズボラなのでインスタントで済ますことができるものは全部インスタントで済ませたい人間なんですが、チャイに関してはさすがに茶葉から煮出したほうが断然美味いな~と思います。

本場のチャイは杉下右京みたいに高いところから注いで泡だらけにして飲むらしいですが面倒くさいのでおれはやりません。チャイにもいろんなやりかたがあるのでいろいろ試してみることが重要です。とはいえ作らないことには何も始まらないのでひとまず作ってみることが大事です。

それはそうとこの自慢のチャイグラスはチャイの本場・トルコで作られたものです。5年くらい前にチャイにハマっていた時期に購入しました。容積が小さいので、ちっこいカップで何杯も飲むのが粋とされるチャイくらいにしか使えないんですが、クッソオシャレなのでおれは超気に入っています。オシャレでしょう?何より、たまにしか使えない専用の食器を持っているのってすごく文化的な気がして、おれはエリートのインテリのモダンボーイだぜって気分になれて最高です。ところがどっこい、最近知ったんですがトルコのチャイはインドのチャイとはまったく別モノらしく、トルコのチャイにはミルクもスパイスも入っていないんだそうです。つまりこういう背の高いガラス製の茶器(チャイバルダック)はトルコのチャイを飲むためのものであって、インドのチャイを飲むためのものではないんだそうです。おれはとんだ勘違いをしていたみたいで、おれはインテリでもモボでもなかったらしいです。殺してくれ~。

せろりんでした。

チャイ (トルコ) - Wikipedia

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