「日々は過ぎれど飯うまし」の八王子・高尾要素を解説するぞ!【随時更新】

アニメ

せろりんです。おい!「日々は過ぎれど飯うまし」見ましたか?

めっちゃ八王子市が出てきますね!単に八王子を背景として使っているだけでなく、八王子の地理を踏まえた話になっていることが多くて、ご当地アニメとしても見応えがあります。

一方で、せっかくのこだわり描写も土地勘がない人にはあんま伝わらないわけです。そこで、ちょっと前まで4年間高尾(八王子市)に住んでいたチャキチャキの高尾民のおれが八王子要素を解説しようというのがこの記事です。

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1話

大学

東京都立大学の南大沢キャンパスですね!ちょっと前まで首都大学東京って名前だった大学です。

八王子市南大沢という場所にあります。南大沢は多摩ニュータウンの一部でもあります。おしんこって勉強できない感じを出してますけど、実は東京都立大学なんですよね・・・。

そういうわけで八王子市の地図はこうなっています。5人は全員が高尾駅の周辺に住んでいるっぽく、一方の都立大は同じ八王子市とはいえかなり離れた場所にあります。

八王子は南北の交通の便が良くないので、大学と高尾駅は物理的に離れているだけでなく線路の接続も悪いです。高尾から都立大に公共交通機関で行こうとすると、何回も乗り換えることになってなんやかんや1時間くらいかかります。そういうわけで、実家が高尾にある古舘くれあはわかるんですけど、住む場所を選び放題なはずの一人暮らししている河合まこが高尾に住んでるのはかなり謎ではあります。なにかこだわりがあったんでしょうか。

まこっちのバイト先

「日々は過ぎれど飯うまし」1話より引用  ©ひびめし製作委員会

八王子駅の近くにある「伊勢屋」らしいですね!名店の雰囲気が漂う老舗です。全然関係ないですがすぐ近くにユーミンの実家の呉服店があります。

アニメでは「いなり屋さん」ということになっていますが、実際はおこわとか団子とかいろいろ売っていて、いなり一本のお店というわけではないみたいです。おれは八王子市に住んでいながらこの店を知らなかったので、最近行ってみて助六を食べてみました。美味しかったです。河合まこさんはシフトに入っていなかったのか不在でした。

コミカライズでは高尾から3駅離れた豊田駅の「おいなり食堂」でバイトしてることになってると言われています。パラレルワールドでもいなり屋でバイトしてるのはかなりイカついですね。どの宇宙でもくっつく安達としまむらみたいです。

「日々は過ぎれど飯うまし」1話より引用  ©ひびめし製作委員会

バイト帰りの描写に高尾駅前が写っているので、おそらく中央線かバスで高尾駅から八王子駅まで電車通勤しているのだと思われます。2駅なのでそこまで遠くはないですけど、わざわざ電車通勤しなくても高尾にだってバイト先はありそうなものです。わざわざ遠くの名店で働いてるのは、まこっちの飯へのこだわりを伺わせる描写なのかもしれません。

3話

高尾駅

「日々は過ぎれど飯うまし」3話より引用  ©ひびめし製作委員会

ここは京王線の高尾駅ですね!高尾山の最寄り駅は高尾駅ではなくお隣の高尾山口駅なので、高尾駅の近くに住んでるまこっちとひつじちゃんは高尾山口駅まで一駅移動する必要があるわけです。

そんなに遠いわけではないので1駅くらい歩けよと思わなくはないです。おしんことくれあはこの場にいなかったので歩いて行ったのかもしれません。どちらかというとインドアっぽいひつじちゃんとまこっちは電車を使い、運動ができそうな雰囲気のあるおしんことくれあは歩いて行っているわけですね。

アニメでも背景にしっかり謎の塔が映り込んでいます。おれは勝手に高尾タワーと呼んでいました。

エナドリ発見

高尾山口のロープウェイ駅ですね。

「日々は過ぎれど飯うまし」3話より引用  ©ひびめし製作委員会

エナドリは売ってませんでした。

モコ太郎が食べていた山菜とろろ定食

「日々は過ぎれど飯うまし」3話より引用  ©ひびめし製作委員会

山頂の一歩手前にある「やまびこ茶屋」ですね。おれがつい最近行ったときは山菜とろろ定食はメニューから消えていました。

とろろは別に八王子で盛んに栽培されているわけでもなんでもないのに何故か高尾山名物として扱われています。ついでに山菜を出すお店も多いですけど、山菜もべつに八王子で盛んに採れるわけでもありません。

土産屋では、高尾でワサビが採れるわけでもなんでもないのにわさび漬けが売られていたりもします。

田舎っぽい特産品があるわけではなく、むしろけっこう都会なのにフェイクの田舎っぽさを背負わされているのが高尾という土地です。そういう”フェイク感”はある意味では高尾の特産品だと言えるので、とろろや山菜やわさびを食べているのではなくフェイク感を食べているのだと解釈するのが高尾山観光のコツです。

やまびこ茶屋には飯うまし関係のサインのほかに、同じく高尾が聖地の名作アニメ、リステこと「Re:ステージ!ドリームデイズ」のポスターが6年くらい前から貼られています。

飯うましにはリステの聖地もいろいろ出てくるので(5話で出てくるファミマとか)、ついでに視聴しておくと聖地巡礼の楽しみが増えます。

ついでに「天久鷹央の推理カルテ」のポスターも貼ってあって、なんで天久鷹央??高尾山出てこないし何も関係なくね??と思っていたところ、同行していたバリ賢いオタクが「タカオだからじゃないですか」と即答していて、バリ賢いな~と思いました。

「日々は過ぎれど飯うまし」3話より引用  ©ひびめし製作委員会

「私のアパートだ!」
「いや、私達住んでるのそっちじゃないから」

見えてるビル群は横浜です。山頂からは南東側の風景が見えるので、高尾駅のほうに住んでいるおしんこ達の家は見えません。ちゃんと地理を意識しながら話を考えてるんだな~と思います。

5話

まこくれ

「日々は過ぎれど飯うまし」5話より引用  ©ひびめし製作委員会

大学帰りのシーンですね。

おわかりいただけたでしょうか?

さっきの地図を再掲です。

まこっちの家は高尾駅の北側の徒歩10分くらい行った場所にあります。一方でくれあの実家は高尾駅の南口から1,2分歩いただけの場所です。

大学までどうやって通ってるのかは明らかになっていませんが、バスであれ電車であれ、あえて遠回りしない限りくれあがまこっちの家のあたりを歩くことはありません。まこっちの家のあたりはガチでなにもないので、ついでの用事があって歩いているとも思えません。

一体なにが起きているんでしょうか・・・?

高尾山IC

「日々は過ぎれど飯うまし」5話より引用  ©ひびめし製作委員会

「ちょ、しのん、道間違ってる!」
「なにがですの?」
「これ高速道路入っちゃってる!」

これ、メチャクチャリアルな展開ですね~。

高尾駅から高尾山口のほうに向かって走っていると、突如として真ん中に高速のインター専用の車線があらわれます。気付いた瞬間に右に車線変更すれば来た道を引き返すことができますが、初心者にその咄嗟の判断は難しいわけです。一方で咄嗟に左に車線変更するとそれはそれでUターン禁止で交通量の多い峠を強制的に往復30分くらい走ることになります。そして、どちらもせずに直進すると高速道路に突入してしまい、アニメと同じ展開になります 1

侵入したら最後、イカつい峠か、高速か、来た道を引き返すかの3択を強いられることになる不親切な設計の高尾山ICを活かしたリアルな話になっています。見事ですね。

6話

南大沢のアウトレット

「日々は過ぎれど飯うまし」6話より引用  ©ひびめし製作委員会

まこっちがイカついパンケーキを食べたり、星ななの姉がアパレル店員をやったりしているのは、都立大のすぐ目の前にある三井アウトレットパークですね。大学の前にこんなのがあるなんてめちゃくちゃ羨ましいです。

いま絶賛リニューアル工事中らしく、5ヶ月前に行った時はかなりたくさんのお店で閉店セールをやっていたので、現在は様変わりしてるかもしれません。

7話

八王子駅

「日々は過ぎれど飯うまし」7話より引用  ©ひびめし製作委員会

伊豆合宿の集合場所は八王子駅の南口ですね。新幹線に乗るなら八王子駅から横浜線で横浜に行くことになるので八王子駅集合は割と合理的です。

北口のほうが南口より栄えていて目印もあるので待ち合わせしやすいだろと思わなくはないです。

「日々は過ぎれど飯うまし」7話より引用  ©ひびめし製作委員会

背景にチラッと写っている青い看板は、八王子のエスエストラストとかいう謎の不動産屋が出している広告です。本物は「合格するなら2階へ。部屋探しなら1階へ。」と書かれています。不動産屋が勝手に塾の宣伝もしているとかいうガチで謎の光景です。

アニメでは「料理なら3階 ピアノなら2階」と普通のことしか書かれていない故に逆によくわからない感じになってる謎の看板に改変されています。

目立ちたいけど歯が立ちません! | 株式会社エスエストラスト
  八王子市明神町五差路にあります、きぬた歯科さんの看板がリニューアルされたことによって当社の看板も注目されるようになりました! 1月21日の八王子市長選挙に関する看板メッセージです✨ Xではきぬた歯科さんの看

エスエストラストの看板は八王子にめちゃくちゃたくさんあります。青い背景に白い太字でストレートなキャッチコピーを書く独自のスタイルを貫くことで、きぬた歯科の看板の次くらいに目立っています。おもしろい看板もあればしょうもない看板もありますし、ストレートにエスエストラストの宣伝をしているものもあれば、地元の見どころを紹介してるだけのものもあります。

たとえばめじろ台にはラーメン二郎があり、ちょっとした観光地と化してる有名スポットになっているわけですけど、その近くには「いい物件マシマシです!」とか書いてあります。

よその地域でもこういうフォーマットの看板を見たことがあるので八王子発祥なのかは謎ですけど、これがある風景はやっぱり八王子っぽいな~と思います。

八王子の看板広告は、きぬた歯科とエスエストラストとその他野次馬がふざけまくるのでマジでカオスです。

エスフォルタアリーナ

「日々は過ぎれど飯うまし」7話より引用  ©ひびめし製作委員会

「そういえば高校の体育祭が何度も雨で延期になって、急遽近くの市民体育館でやることになったんですけど、リレーでななが走ってるとき…」

星ななとひつじちゃんが体育祭を行ったという「市民体育館」は狭間駅の目の前にあるエスフォルタアリーナですね!高尾駅から歩いて15分くらいの場所にあります。けっこうデカい体育館で、八王子のプロバスケチームのホームになっていたりもします。

「何度も延期になって近くの市民体育館でやることになった」とのことですが、学校の体育館でやればよくない?と思ってしまう気持ちはあります。アニメ的には学校の体育館でやったことにしたほうが話がシンプルになるわけで、あえてエスフォルタを出す理由もよくわからないので、もしかするとなにかの伏線なのかもしれません。あるいは、全校生徒を集めてリレーとかやるには実はエスフォルタくらい広い体育館が必要で、そこまで考えて話を作ってるのかもしれません。

それはそうと、「近くの市民体育館」がエスフォルタアリーナであることが判明したことによって、実家ぐらしかどうか明らかにされていなかったひつじちゃんと星ななは高校時代から高尾周辺に住んでることがわかりました。都立大に通ってるのにわざわざ高尾で一人暮らしをしているのは河合まことおしんこだけっぽいです。

8話

桑都屋

「日々は過ぎれど飯うまし」8話より引用  ©ひびめし製作委員会

まこっちのバイト先の名前が明らかになりましたね。その名も「桑都屋」です!

実物の名前は「伊勢屋」です。「桑都」は八王子に馴染みがない人には馴染がない言葉かもしれませんが、要するに古くから使われている八王子の別名です。

かつて養蚕や絹織物が盛んな繊維産業の集積地であったことから、蚕のエサである桑にちなんで「桑都」と呼ばれるようになったわけですね。

たとえばJR八王子駅のシンボルであるバカみたいにデカい八の形をしたオブジェの名前は「絹の舞」です。そして、これがあるペデストリアンデッキには、桑を意味する英語から「マルベリーブリッジ」という名前がつけられています。

国産のシルクがオワコンになってしまったのと同時に八王子の繊維産業もほとんどオワコン化してしまいましたが、桑都としての名残は今でもあちこちに見られます。「伊勢屋」のすぐ近くにユーミンの実家である荒井呉服店があるのも恐らくはそういうわけです。

暑い、暑いよ…

「日々は過ぎれど飯うまし」8話より引用  ©ひびめし製作委員会

八王子は暑いで有名です!暑すぎて、なんとパッションフルーツが特産品です。とある農家が小笠原に行った際にパッションフルーツが育てられているのを見て「八王子も暑いからイケるんじゃね?」と思って栽培を試してみた結果マジでイケてしまったらしいです。

9話

道の駅

道の駅八王子滝山ですね~!東京都唯一の道の駅です。ここジビエなんて売ってたか?と思って行ってみました。

道の駅には八王子中からかき集められた八王子名物がいろいろ売られています。たとえば八王子産のカイコの繭を角質落とし用のグッズとして売ってました。夏になるとパッションフルーツも売っています。

八王子の特産品ってこんなにたくさんあるんだ、と驚くくらい色々ある一方で、しかしジビエだけは売ってませんでした。

随時更新!

何話分かネタが溜まったらその都度更新します。

せろりんでした。

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