大ゴッホ展に行くぞ!

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せろりんです。

福島県はいま、ゴッホでお祭り騒ぎになっています。なんとオランダから福島県立美術館にはるばる、ゴッホの絵が、それも60点も来ています。

みなさんがそうであるように、おれってガチで絵画に興味無いんですけど、流石にゴッホは見とくか、と思って行ってきました。

いま福島ってマジでゴッホ一色なんですよね。たとえば美術館とぜんぜん関係ない福島県内の道の駅には、便乗してゴッホの絵のTシャツが売られていました。この通り、絵画にそんなに興味がないおれの耳にも入るくらい県を挙げてのお祭り騒ぎになっているわけです。

そういうわけで、根がミーハーなのと、ついでに最近パリで画家を志した人のアニメ映画を見たので絵に興味が出てきて美術館にやってきたわけです。

パリに咲くエトワール 見た – ね、君も食べる?

やってきました。ちょっとした普通の企画展とは違ってマジでお祭り騒ぎになっていました。チケットは予約制でしたが、それでも激混みです。

ゴールデンウイークなのもあってマジで混んでます。なんとキッチンカーが5台も駆けつけています。

ゴッホの人生を最初からなぞる形で、①ゴッホが影響を受けた画家の絵→②オランダ時代のゴッホの絵→③パリ時代の絵→④アルル(フランスの南のほう)時代、という4部展開で展示がされています。美術エアプのおれにもわかりやすかったです。

オランダ時代は色調が暗くて陰鬱な感じの絵が多くて、バッド入ってたんだなーと思いました。上の絵は「ジャガイモを食べる人々」で、オランダ時代に描かれた絵の代表作らしいです。とはいえ、話を聞く限りゴッホは人生を通してわりとずっとバッド入ってるのに明るい絵もあるので、バッド入ってるから絵が暗いんだ、みたいな理解は正しくないような気もします。

この時期の絵はあんまりゴッホゴッホしているような分かりやすい絵ではないですが、それでも人物の絵がけっこうデフォルメされていたり、筆のタッチが大胆だったりと、かすかにゴッホ感がある気がします。

暗い色彩で農民の顔ばかりを描いた謎の絵が10点くらい展示してあって迫力がありました。ポストカード化もされていてだいぶ謎です。GWなのもあって館内は激混みだったんですけど、そこだけメッチャ空いていました。

農民の顔の絵は決してわかりやすい絵ではないですし、実際おれもよくわからないですが、でも流石にホンモノ感はあるなーと思います。

ゴッホは農民の労働を謎に神聖視していたらしく、農民の絵を生命の象徴として描きまくっていたらしいです。労働者に革命を呼びかけたマルクスがエンゲルスのヒモだったように、労働から遠いところにいる人って謎に労働を神聖視しがちだよなあ、と思わなくはないです。

写真撮影は基本的に禁止なんですが、有名な作品の何枚かは撮影OKでした。

これがパリ時代のゴッホの自画像ですね。有名なんじゃないでしょうか。この頃からわかりやすくゴッホっぽい作品が増えてきます。

ゴッホといえば生きてるときは商業的に成功しなかった芸術家の代名詞です。むしろゴッホのせいで芸術家イコール生前は評価されないほう格が高い、みたいな風評が発生してしまっているまであります。そういうわけでゴッホは金が無さすぎてモデルを呼べず、自画像とか、ひまわりみたいな静物ばかり描いていたらしいです。

あと芸術絶頂期の芸術の都・パリに住んでいたのに陰キャすぎて画家友達があんまりいなかったらしく、「フランスの南のほうに芸術家の理想郷になるパラダイスみたいな施設を作って画家を呼びまくろうとしたのにゴッホが陰すぎてゴーギャンしか来てくれなかった」みたいなことが解説されていました。なにしとんねんと思います。

そして一番最後に有名な「夜のカフェテラス」が展示されていました。

暖かく気候の良い南仏・アルルでの暮らしをゴッホは大変気に入ったらしく、「夜のカフェテラス」を筆頭に代表作の多くはこの頃に生まれたらしいです。

しかしその一方で、ゴーギャンとの共同生活は結局うまく行かなかったそうです。せっかく付いてきてくれたのに、揉めまくった末に、病んで最終的に自分の耳を切り落とすというガチでよくわからない行動に出たのは有名な話です。ゴーギャンもさぞビビったことでしょう。迫力があるタイプの陰って誰にも救えないんだな、と思ってちょっと悲しくなりました。

夜のカフェテラスは流石にガチで良い絵でした。太い線で大胆に描かれていて躍動感がありながらも謎の写実性があって、夜の絵なのに全部がカラフルで見た目にも楽しいです。陰と陽のコントラストがいろんなところに見られて、本当に良い絵だなーと思いました。

この絵って「最後の晩餐」のオマージュなのでは、という説があるらしいです。

カフェテラスにいるのが13人で、真ん中に立っている長髪の男性のビジュがキリストっぽくて、その背景の窓枠が十字架になっていて、隅に怪しい黒い裏切り者っぽい男が立っているから…ということらしいです。

絵画界隈の人もオタクのしょうもないこじつけアニメ考察みたいな批評をするんだなって思いました。

幸いなことに作者が死んでしまっているので確かめようのない説ですが、たしかに長髪の男性はだいぶキリストっぽいですし、キリストの背後の十字架は言われてみれば窓枠にしては若干不自然な気もしてきます。でもゴッホがそんなエヴァンゲリオンみたいなノリで絵を描いていたとしたらちょっと嫌な気もします。

グッズ販売も盛況でした。めちゃくちゃ並んでて、世の中にはミーハーが多いなと感じました。

普通に常設展も見ました。福島の美術館らしく震災を扱った絵もあります。大ゴッホ展は東日本大震災から15年、阪神淡路大震災から30年の節目として神戸、福島、そしてなぜか東京を巡る展示です。東京モンは福島まで見に来いよと思わなくはないですが、そういうわけで5月29日から上野で同じ展示が見れるらしいです。普段はオランダの美術館に収蔵されていて、めったに見に行けるものではないので、この機会にいかがでしょうか。

そういうわけで今回は、軍靴の音が聞こえる第一次世界大戦直前のパリで画家を目指すフジコと、バレリーナを目指す千鶴の二人の活躍を描いたアニメ映画「パリに咲くエトワール」に影響を受けて美術館に行ってみた日記でした。この映画、ガーチで面白いんですよね。ビジュが地味であらすじも地味なのでおすすめしにくいんですが、話はハッチャケてて超面白いです。晩年のゴッホは日本の絵画の影響を受けていたらしいですけど、この映画はまさに異なる文化が混ざり合うことを描いている作品です。まだ上映している映画館もあるので見に行ってみてはいかがでしょうか。

せろりんでした。

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