イレクターパイプでクソデカPCデスクを作ったぞ!

DIY

せろりんでーす。

家のPC机が限界になってきたのでイレクターパイプで机をDIYしました

これまで使ってた机です。汚いですね。汚いのは単におれの使い方の問題ではあるんですが、それとは別に、この机にはいろんな問題点があります。

・形状がおかしい。右側が出っ張っていて微妙に使いにくい。なんだよこの形。
・奥行きが足りない。おれは43インチのクソデカモニターを使っています。デカいのでもうちょっと目から離して使用したいです。
・横幅が足りない。もう1枚ちっこいモニターを置きたいんだよなあ。
・狭い。このまえカップを倒してキーボードにミルクティーをこぼす重大事故が発生しました。机が狭いせいに違いない!
・天板が茶色すぎる。透明な茶器を使ったとき、お茶の色と被る!

お茶が映えない!

コイツは実家の物置からもってきた机でして、無料で入手できてラッキーと思ってありがたく使わせていただいていたものです。でもさすがにもう限界です。

デカい机がほしいよ~(裏声)

ところがどっこい、デカい机ってわりと高価ですし、選択肢もあんまりないんですよね。そういうときにおれたちを助けてくれるのはいつだってDIYです。

まずはイレクターパイプを買います。イレクターパイプは鉄パイプの表面をプラスチックでコーティングした材料です。ホムセンに行けばほぼほぼ手に入る人気商品ですよ。

2.5メートルのモノを6本買います。1本800円くらいです。部屋の雰囲気に合わせて白のパイプを選びましたが、黒とか緑も売っているのでお好みに合わせることができます。

パイプはこのようなジョイントパーツを使って接合することができます。ジョイントにはいろんな種類があって、うまく工夫すれば机だけでなく、棚とか、自転車ラックとか、軒先のちょっとした屋根とか、わりとなんでも作れます。超便利な材料ですよ。

パイプカッターでちょうどよい長さに切っていきます。パイプカッターはイレクターパイプ専用のものも売っているんですが、わざわざ専用品を買わずともそのへんに売ってる汎用のパイプカッターでも普通に切れます。

くるくる回しているうちにいつのまにか鉄製のパイプが切れている恐ろしい道具です。そこまで力を使わないので腕っぷしに自信のない方でも気軽にDIYできます。

こうやってパイプを仮組みしていきます。

だいぶ机っぽくなってきました。この骨格の上に板を乗っけて使う計画です。

板はサブロクのラジアタパイン集成材をカットして使います。

3尺かける6尺の板のことをギョーカイ用語でサブロクと言い、これは要するに91cmかける182cmのことで、ホムセンでは定番のサイズです。同じサイズでも厚さがいろいろあって、今回おれが使ったのは1.8cmのものです。

サブロクのままでも使用上とくに問題はないんですが、そのまま使うとお部屋がメチャクチャ狭くなってしまうので、さすがにカットして必要で十分な大きさにします。91かける182cmの板をカットして、91かける145cmにします。カットはホムセンの人が無料でやってくれます。

91かける145cmは、個人的に机としては理想のサイズです。ところがどっこい、買おうと思うとこのくらいのサイズの机はなかなか売ってないんですよね。特に奥行き90センチ超えはなかなか売っていません。世のPC机せますぎ問題です。

例えばこういうサイズの机は79cmかける40cmです。せま!ノートPCしか使わないならともかく、デスクトップPCなんてとても使えません。

こんな狭い机ではとても作業なんてできません。10分くらいで済むちょっとしたメールチェックとか動画視聴ならともかく、デスクトップPCを置いてブログ書きながら茶をしばきつつ手元で書類を書く、みたいなことは無理です。インターネットにあふれる情報はどんどん増大していっているのに、それを処理するPC机の広さが昔とそれほど変わっていないのはこの宇宙の大いなる謎の一つです。

世のPC机せますぎ問題を受けて、2年くらい前に買ったのがこのテーブルです。北海道に住んでいたときに使っていてボチボチ気に入っていたものの、デカすぎて引っ越しのときに持っていけず捨てました。80かける135cmのクソデカいテーブルです。

これは実はPC机ではなく、ダイニングテーブルなんですよね。家族で食卓を囲む用のテーブルです。

しかし43インチのクソデカモニターを運用しようとなると、奥行きが80cmもあるこのクソデカデスクでも微妙に奥行きが足りません。快適に使うなら、85cmか、できれば90cmはほしいところです。

そういうわけなのでサブロクのデカい板をちょっとだけカットして理想のサイズにしてもらいました。91かける145cmで、厚みは18mmです。

買ってきた板そのままだと表面がザラついていたり撥水性が無かったりして使いにくいので、手抜きではありますが若干の加工をします。まずは表面と側面をやすりがけします。

まず100番の紙やすりで荒く研磨して、次に320番でいい感じにして、最終的に2000番でつるつるにしました。最後に2000番を使ったんですが、2000番はさすがに細かすぎてあんまり意味は無いと思います。800番で十分でしょう。

その上から水性ウレタンニスを塗っていきます。艶ありクリアーです。

今回のサイズの板を二度塗りするのにちょうどいい量が入ったニスを選んだところ1700円くらいして、思ったより高いんだなと思いました。

はけで1回塗って、1時間くらい放置して乾いたらもう1回塗って、完全に乾いたら2000番でやすりがけします。ただ2000番は細かすぎて意味無い説があり、実際は800番くらいでいいと思います。

ヤスリがけをするとき、つい必要以上に目の細かいペーパーを選んでしまう悪癖がおれにはあります。作品の表面がツルツルだと嬉しいのでついつい目の細かいのを選んでしまうんですが、実際にはいきなり2000番で研磨してもそれほどツルツルにはならないのでこの行為にはガチで意味が無く、シンプルに悪い癖です。

ところでパイプとジョイントは専用の接着剤で接合します。この接着剤はかなり危険なシロモノで、プラスチック同士を溶かしてくっつけてしまうヤバい溶剤です。木工用ボンドなんかと違って接着剤自体に接着効果があるわけではなく、プラスチックを一度溶かしてから再び固体化して一つの同じプラスチックにしてしまうようなイメージです。

イレクター専用ということになっていますが、いろんなプラスチックを溶かす溶剤が使われているので、イレクター以外の用途にも使えそうです。

いろんなプラスチックをメチャクチャに溶かすので、たとえば床材とか、パソコンのモニターとか、スマホのケースなんかに垂れると大惨事です。

溶剤は体にも良くないので、できれば屋外で使うべきでしょう。ただし東京のクソ狭アパートにそんなスペースは無いのでおれは屋内でやりました。おれは学生のとき化学の研究をやっており、そのときに様々な有機溶剤を大量に吸いまくっていて、すでに手遅れなので今更なんにも気にしません。でも訓練を受けていないパンピーのみなさんはマネしないほうがいいです、マジで。

スポイトで接合部にたらして使います。粘性がなくサラサラしているので床に無限に垂れます。床材がビニールみたいな素材でできている場合、垂れると床が溶けて悲惨なことになるので注意が必要です。うちは悲惨なことになりました。

ちなみに一度くっつけると二度と取れないので、ジョイントの向きなんかをよく確認してから垂らすようにしましょう。

机DIYで気をつけないといけないのは、何よりも剛性です。剛性が低いとグラグラして使い勝手が最悪ですし、なにより危ないです。イレクターはプラスチックで覆われた鉄パイプなのでそこそこ強度のある素材なんですが、ジョイントはタダのプラスチックなので、さすがにこのサイズのデカい机になってくると、補強パーツを入れないとグラグラしてしまいます。

そういうわけなので「筋交い」専用のジョイントを使って斜めのパイプで補強してみました。筋交いアリとナシで比較したわけではないので、ぶっちゃけ効果があるのかはよくわからないですが、ともかくガッチリ感のある机に仕上がりました。剛性はメチャ大事なのでもっといろいろな箇所に筋交いを入れたい気持ちもあるのもの、入れ過ぎるとコストが上がる上に見た目がダサくなるのでこのくらいで勘弁してやりました。

骨組みは完成です。

穴の部分にビスを打って板をパイプに固定するためのジョイントも設置しました。

ビスで固定する気まんまんで買ったんですが、よく考えると今回は板がデカく厚いので、べつに固定しなくても安定しそうです。そういうわけなのでネジを打つのはやめにして、板は乗せるだけにします。ただ板をしっかりネジ止めしたほうが剛性は上がる気もします。

パイプむき出しだと床が傷つくので、足専用パーツをつけます。わずかですが高さ調節もできるスグレモノです。

完成!イレクター感と集成材感丸出しの見た目なので、見る人が見れば「あっコイツ自分で作ったな」「安く作ろうとしたんだな」「カネないのかな」って一発でバレてしまうんですが、集成材とイレクターの記憶をいったん脳内から消去して冷静にデザインだけで見てみると悪くない見た目です。

モニターをセッティングしてみました。うお~~いいですね。クソデカモニターと普通のモニターを1台ずつ乗せて、まだ余裕があります。これは頑張ればもう1枚くらいモニターを置けそうです。

材料が細いパイプな上に素人工作なので、流石に若干のグラつきはあるんですが、デカすぎるテーブルは市販品でもグラつきがあったりするので、そのへんを考えると許容範囲です。

ニスの塗布も素人のわりにはよくできています。ちゃんと撥水しますし手触りも良いです。


・板材 5000円くらい
・パイプ 
4800円くらい
・ジョイント 4000円くらい
・ニス 
1700円くらい
・接着剤 
600円くらい

16100円くらいで作れました。

似たようなサイズの市販品を買おうとすると少なくとも倍くらいの値段はするので、(おれの人件費がゼロ円だとすれば)だいぶお得に作れました。よかったです。

最近気づいたんですが、どうやらDIYはデカいものや高価なものを作るほどオトクになる性質があるっぽいです。自作PCも同じで、安い価格帯のPCは買ったほうがいいですが、高価なPCになってくると自作したほうがだいぶ安いです。そのぶん失敗したときのリスクもデカいですし、作るのも大変ですけど。

机をDIYする方法にもいろいろありますけど、イレクターは割と手に入りやすい上に設計もしやすく、組み立ても簡単なのでオススメです。

そういうわけなので、デカい机やへんな形の机を作りたい人は、イレクターパイプでDIYしてみるといいんじゃないでしょうか。

お茶も映える!

終わり。

せろりんでした。

コメント

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