最近飲んでるお茶 2021年5月の部 ――トロピカルチャージ、新茶(緑茶)、新茶(紅茶)

おはせろ!

おれが最近飲んでるお茶を紹介する謎の記事、5月編です。

トロピカルチャージ(リプトン)

リプトンのティーバッグ紅茶「トロピカルチャージ」です。スーパーで見かけて購入しました。

ピーチ・マンゴー・パイナップルの香りを茶葉に吸着させたお茶です。コイツのように花や果物などの香りを吸着させた紅茶のことをギョーカイ用語で「フレーバーティー」と呼びます。

いろいろあっておれは基本的にはフレーバーティーをあまり好まないんですが、この紅茶、正直言ってメチャクチャうまいです。

そのへんで売られている一般的なフレーバーティーって、なんというか、紅茶の地味な味と果物の派手な香りがいまいち合っていないことが多いです。果物の香りがするな、きっと果物のような芳醇な甘さがあるんだろうな、と思って口にすると渋い!という状況が発生し、ブックオフなのに本が無かったときと同じ原理でがっかりしてしまいます。香りは甘ったるいのに味は渋い、などというのは飲み物として無理があるとおれは思います。

どっこいこのトロピカルチャージは、パイナップルの酸っぱい香りがトロピカルな甘ったるい香りを全体的に引き締めていて、果実のみずみずしい香りがありながら甘い味を期待させません。フレーバーの調合がすばらしい一方で、茶葉のブレンド加減も絶妙です。渋みがほとんど無い一方で、紅茶のどっしりとしたコクがトロピカルなフレーバーにマッチするように考えられているブレンドです。

正直言ってバカみたいにうまいです。毎日2杯は飲んでいます。アイスティーにしてもうまいですよ。

ティーバッグはリプトン特有のSP3混成軌道の形をしたものです。

お値段は12個入りで300円くらいでした。1杯25円なのでそこそこ安いですね。有名ブランドの商品なだけあって入手性が良く、スーパーでもたまに見かけます。

緑茶(いろいろ)

せろりんは山梨出身なんですが、今年の3月からは東京都の八王子市に住んでいます。つまりおれはチャキチャキの江戸っ子なわけで、江戸っ子といえば熱い緑茶と初物が何よりも好きなわけで、女房を質屋に入れてでも初物を手に入れたいわけです。そういう、おれの中の秘めたる江戸っ子気質が騒いでしょうがないので緑茶の新茶を購入しました。わっしょい!

丸七製茶の知覧茶です。鹿児島のお茶ですね。スーパーで100g800円くらいでした。質に入れる女房は存在しないので、代わりにハンターライセンスを質に入れて購入しました。

ちょっと味の素と砂糖入れたでしょ?と思うくらい旨味と甘みが強いです。旨味と甘みが強いのは知覧茶の特徴であり、新茶の特徴でもあるので、知覧茶かつ新茶であるこの商品はものすごいことになっています。

二番煎じ以降では春を感じる青臭い香りとさわやかな苦味を楽しむことができます。ただし、春を感じるもなにも、もう5月なので既に春は終わりつつあります。

こっちは掛川茶です。静岡のお茶ですね。100g1000円くらいでした。「金子園」という西東京にたくさん店舗がある謎のお茶屋さんで買いました。

緑茶を作るときに茶葉を蒸して加熱する工程があるらしいんですが、コイツは深蒸し茶と言って、蒸しの時間が普通のお茶よりも長いタイプです。深蒸しにすることで茶葉の形が崩れて粉っぽくなる一方で、渋みや青臭さは減ってまろやかな味わいになります。

去年就職活動をしていて掛川の会社にエントリーしたところ最終面接がゴリゴリの圧迫面接でクソビビった苦い思い出のことは関係ないと思いますが、さっきの知覧茶よりはなんとなく苦く引き締まった味がします。

そういえばその会社の最終面接の待ち時間に出された緑茶はメッチャ美味しかったです。お茶どころの人はやっぱりお茶にこだわりがあるのかもしれないです。それはそうと「志望度はどのくらいですか」と聞かれて、ウソだとしてもみんなそう言うのが普通らしいので「御社が第一志望です」と言ったら会長の爺さんに「み~んなそう言うんだよね~~~~!」って返されたときの絶望感を思い出したのは関係ないとは思いますが、カフェインの覚醒作用でドキドキしてきました。

ダージリン ファーストフラッシュ “プレミアム フルーティー”(ルピシア)

数ある紅茶の中でもダージリンの人気は異常なものです。おれだって、高いから普段あんまり飲まないだけで実はダージリンが一番好きです。そんなダージリンの、お高い、新茶を、ルピシアで、発売日に、買ってきました。

さて、紅茶にも旬があります。旬のことを紅茶業界では、旬と言えばいいのにわざわざカッコつけて「クオリティシーズン」と呼びます。われわれの常識では大抵の食べ物の旬は年に1回ポッキリですが、ところがどっこいダージリンには、春・夏・秋で年3回のクオリティシーズンが存在します。強キャラっぽいですね。それで春に採れた旬のダージリンのことを「ファーストフラッシュ」と呼び、これは要するに初物の新茶なのでおれのようなチャキチャキの江戸っ子に大変ありがたがられます。

お値段は驚きの40グラム2130円!高っけ!このブログでいままで紹介したお茶の中で一番高いお茶です。ちなみに2番目に高いお茶は1月の部で紹介した夏摘みダージリンで、そちらは50グラム1399円です。ダージリンはわりとサイゼのドリンクバーとかに置かれているので大したお茶じゃないんだと勘違いしてしまいがちですが、ちゃんとした100%のダージリンは実はメチャクチャ高いのです。

そんな高級茶葉ではありますが、質に入れる女房は存在しないのでクレジットカードで購入しました。

ほとんどの紅茶茶葉は茶褐色ですが、春摘みのダージリンは緑茶に近い緑色をしています。

紅茶は1杯3グラムくらいの茶葉を使うので、計算してみると1杯160円です。う~~~~~ん高いけど酒よりは全然安いですね。ルピシアで最高級クラスのお茶でもせいぜいこのくらいの値段で済んでしまうので、実はお茶はメッチャコスパが良い趣味なんじゃないか説があります。

ダージリンっぽい鮮烈な渋みを感じた後に、春っぽいさわやかさな味がしてきます。香りは非常に複雑で表現するのが難しいんですが、青臭さの奥にブドウの皮を噛んだときのようなフルーティーな香気があります。ちょっと大げさかもしれませんが、新緑の山に漂うあらゆる良い匂いが凝縮されているような一杯です。ちょっと大げさかもしれません。

春・夏・秋に旬が訪れるダージリンですが、とても不思議なことに、春摘みは春っぽい味が、夏摘みは夏っぽい味が、秋摘みは秋っぽい味がします。手っ取り早くお家で四季を感じたい人はルピシアで旬のダージリンを買ってみるといいんじゃないでしょうか。次は8月あたりに夏摘みの「セカンドフラッシュ」が出回ります。


終わりだよ~

最近は特に菓子を食べてないので今月の茶菓子コーナーは無しです。

ただトロピカルチャージがあまりに美味いので、ミスドと一緒に山に持っていって山頂で優雅にお茶をしてやろうと企んだことはありました。しかしガスコンロがぶっ壊れていて火炎放射器のような炎を出す状態になっていたのでお湯を沸かすことができず、結局ミスドだけムシャムシャ食べることになった悲しい事件が発生しました。ガス機器はちゃんとメンテしたほうがいいみたいです。

せろりんでした。

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