最近飲んでるお茶 2021年7月の部その1―――もみじ茶、ヌワラエリヤ、ネパール

おはせろ!

せろりんです。おれが最近飲んでるお茶を紹介する謎の企画、7月編(その1)です。

もみじ茶(株式会社もみじかえで研究所)

多治見旅行に行ったときに買ったお茶です。ティーバッグ7個入で900円くらいでした。

もみじの葉っぱを「深蒸し日本茶製法」なる製法で加工したお茶らしいです。もみじ食品の開発をやっている多治見市の「株式会社もみじかえで研究所」という謎の企業が作っています。

もみじのお茶、なんて超珍しいと思います。おれは聞いたことがなかったですし、Amazonでググってももみじのお茶なんてのはコレ以外には出てきません。

紅茶のような水色をしています。

香りはメッチャ独特で非常に表現が難しいんですが、秋に登山をしていて転んだときの地面の香りに近いです。たぶん発酵した落ち葉の臭いですね。落ち葉の香りは良い香りではあるんですが食べ物の香りではないので、好みが分かれそうではあります。おれは大丈夫でした。

香りを抜きにした舌で感じる味はルイボスに近く、コクとまろやかさを感じます。渋みはほぼ無いので、香りは好みが分かれるにしても味は大変飲みやすいです。

結婚式の引き出物として

 もみじの葉は偶数に裂けることがありません。また長寿の象徴でもあります。縁起物・引出物として実際に使用していただいております。秋の結婚式の引き出物にいかがでしょう。

公式サイトにはこんなことが書いてあります。「偶数に裂けることがありません」もなにも粉々に粉砕して製茶しとるだろうが、と思わなくはないですが、とにかくもみじは縁起物らしいので、ちょっとしたプレゼントにいいんじゃないでしょうか。

面白いことに、このお茶は液性を酸性にすると水色が変わります。台所にあったフルオロアンチモン酸を入れてみたところ、紅葉したもみじのような鮮やかな赤になりました。まずはストレートで飲んで、飽きてきたらメープルシロップとレモンでも入れれば、味変できる上に秋っぽさも楽しめます。メッチャ風流ですね。「もみじ茶は酸性の過酷な条件でこそ美しく発色する、お前ももみじ茶のようになれ」と美味しんぼみたいな説教をするときにバッチリ使えそうな現象です。

1杯100円ちょいと、さすがにちょっと高いので普段遣いできないのが残念ですが、ちゃんとおいしいお茶なので贈り物にもお土産にも使えます。いい商品だな~と思いました。多治見に行った際は買ってみるといいんじゃないでしょうか。

ヌワラエリヤ(カレルチャペック紅茶店)

スリランカ島で採れるお茶のことをセイロン茶と呼びます。スリランカはインドの南東に位置する島国で、北海道よりちょっと狭いくらいの面積しか無い小さな国です。

まあスリランカが小さいのではなく北海道がデカすぎるだけ説も割と有るんですが、それはそうと日本茶に「狭山茶」とか「知覧茶」とかいろいろあるのと同じように、セイロン茶にも「ウバ」とか「ルフナ」とかいろんな銘柄があり、それぞれおれでもハッキリわかる程度には味が全然違います。

小さな島国であるスリランカにこうも多彩なお茶が存在する理由の一つとして、スリランカの地形が多彩だから、というのがあります。地形が多彩だから気候も多彩で、だから味も多彩になるわけです。

そんでコイツは、カレルチャペック紅茶店というお茶屋さんのヌワラエリヤです。ヌワラエリヤは「ウバ」なんかと同じように、スリランカの中ではかなり標高の高い涼しい地域で栽培されるお茶です。

20杯入で972円でした。1杯50円なので割と高級品です。

パッケージの猫の絵がかわいいですね。猫に紅茶あげていいのかは知りません。

あまり紅茶っぽくなような、どちらかというと緑茶に近いような水色をしています。

味もわりと緑茶っぽく、青臭さと同時に高原のさわやかさを感じるスッキリとした口当たりをおぼえます。セイロン茶は基本的には紅茶らしい味の紅茶が多いんですが、ヌワラエリヤは例外で、緑茶っぽい味の紅茶です。

まだ熱いうちに飲むと「なんだか緑茶みたいな味の紅茶だな」としか思わないんですが、このお茶の真のうまさは、お茶が冷めてきた頃にやってきます。ぬるくなってきたときに飲むと、なにやらメチャクチャなめらかで、紅茶と思えないほどまろやかで甘みのある液体に変身します。「えっ今飲んだのシルク?」と思うくらいやわらかい口当たりで(まあ言うて本当にシルク生地を飲んだら口当たり最悪でしょうけど)、お茶特有の渋みやクセのような抵抗感がほぼ無く、ずっと飲んでればワンチャン癌とかが治るんじゃないかと勘違いしてしまうほど抵抗感無しに口の中にスーっと入ってくる優しい味です。

ネパール ファーストフラッシュ ミストバレー茶園(TEA POND)

TEA PONDから買ったネパール紅茶です。2021のファーストフラッシュ(春摘み)で、「ミストバレー茶園」という、名前だけでどんな場所なのか大体想像の付く茶園で採れたお茶です。

紅茶には「等級」というよくわからない謎の概念があります。よく聞く「オレンジペコー」も等級の一種で、これは略して「OP」と表記されることもあります。そんな具合で、一般的な等級としては例えば「OP」とか「TGFOP(ティッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジペコーの略)」なんかがあり、紅茶のパッケージをよく見るとどこかに書かれていたりいなかったりします。

等級といっても別に味や高級さを直接表しているわけではなく、(基本的には)摘み取った葉っぱの部位や状態を表しているに過ぎません。等級で味が決まるわけではないですし、等級は茶園や販売店が好き勝手につけている部分もあるのでそこまでは信用できませんが、等級を見ればお茶を選ぶ上での若干の手助けにはなります。

で、一般的な等級として「OP」とか「TGFOP」なんかがある一方で、このお茶には「SFTGFOP-1 TIPPY」というめちゃくちゃにイカつい等級が与えられています。必殺技の名前と同じで、等級も基本的には長ければ長いほどグレートな茶葉なので、飲む前から期待が膨らみます(このへんの説明はさすがにホンモノの紅茶好きに怒られそうな気がします)。

ウオ~~ありえん良い水色ですね。淡いオレンジ色で、うっとりするくらい綺麗です。

ネパールとダージリン(インドの地名)は地理的に近いので気候が似ているらしく、ネパールはダージリンっぽい特徴のお茶だと言われがちです。

ダージリン同様にネパールにもクオリティシーズン(旬)が年3回あり、時期によって春摘み・夏摘み・秋摘みの3種類が出回ります。

そんでこのお茶は春摘みのネパールです。風味はやはり春摘みダージリンと似ています。飲むと花のような芳香がすさまじく顔面に広がり、次に茶葉の甘みを感じ、新緑の青臭い香りが漂い、鮮烈な渋みが舌を洗い流す、という最強コンボをキメられます。芽吹いた新緑と咲き乱れつつある花々をバックに、天使かなにかがラッパをふきながらヒマラヤの春の訪れを祝っている情景が浮かぶ1杯です。いや、ヒマラヤにおれが思ってるような草原があるのかどうかは知らないですが・・・・・・・・・。あるんですか?

Access denied

ちなみにお値段は50gで1242円と、イカつい等級のわりには安めです。お茶としては決して安く無い値段ですが、メチャうまい割にはコスパが良いので買ってみてはいかがでしょうか。


終わりだよ~

最近、陶芸にハマっております。これは美濃焼の産地・多治見でやった陶芸体験で作ったティーカップです。焼き上がりは10月らしいです。楽しみですね。

その後、ちゃんと陶芸をやりてえな~と思って通い始めた東京の陶芸教室で作ったコーヒーカップがコレです。さすがに下手ですね・・・。

といっても、多少下手でも味として楽しめるのが陶芸の良いところです。このカップも表面がシワだらけになってしまったんですが、「シワを直す方法もあるけどこのシワは初心者のうちにしか出せないから味として残してもいいと思うよ」と教室の先生がおっしゃっていたので、なら残すか、と思って残しました。

このあと素焼きして施釉して本焼成をやる予定です。シワの部分に釉薬が溜まって色の濃淡が出来て面白い作品になりそうです。まさにアバタもエクボで、そこが陶芸の面白いところだと思います。


お こ と わ り

ご存知ない方が意外と多いっぽいので流石にそろそろちゃんと書いておこうと思うんですが、実はこの「最近飲んでるお茶」シリーズは、めがねこ先生がやっていらっしゃる「ねこおきば」というブログで定期的に更新される「最近聴いている曲」シリーズの雑パロです。

めちゃめちゃ面白いので万が一読んでない方が居たら読んだほうがいいですよ。おれが普段なんも考えずにアホヅラで聴いている曲の歌詞やメロディーをかなりしっかり真面目に分析した上で超わかりやすい文章にされており、非常に勉強になります。

言うておれは別にお茶に詳しいわけでは全然まったくないんですが、めがねこ先生はちゃんと音楽に詳しいようで、そこもすげえなーと思います。

曲を試聴しながら文章を読めるのも楽しいです。このブログも試飲を置きたいところです。記事にお茶の試飲を置けるブログの拡張機能を知っている人がいたら教えて下さい。

終わりだよ~(終わりだよ~を2回言ってもいいんだ)

せろりんでした。

コメント