せろりんでーす。
おれが最近飲んでるお茶を紹介する謎の企画、3月の部です。
くき玉露(きみくら)
「くき玉露」は名前の通り玉露の茎の部分だけを集めたお茶です。雁ヶ音と呼ばれることもあります。
茎じゃないノーマルな玉露は、収穫の数週間前から太陽光を遮る被覆を茶樹に施して育てられるタイプの日本茶です。なんでも、お茶っ葉が本来持っているテアニンという旨味成分の多くは太陽光に触れるとカテキンという渋み成分に変化してしまうらしく、じゃあ太陽光を遮ってテアニンの旨さをそのまま残してやろうぜ、みたいな発想で作られるのが玉露です。
玉露は、旨味がヤバすぎて味の素みたいな味がしたり、旨味と甘みを活かすために50℃くらいのぬるま湯で抽出するのが普通だったり、手間がかかるので値段がバカ高かったり、カフェインがアホみたいに入っているので「お茶 カフェイン」とかでググると含有量一覧表の一番上に載っていたりする異端すぎるお茶です。
で、このお茶は玉露の茎の部分だけを集めた「くき玉露」です。
同じメーカーの普通の玉露は100g2160円の値段が付いていた一方で、くき玉露は100g1080円でした。
茎!って感じですね。
飲んでみてまず感じるのは旨味です。玉露ほど強烈ではないものの玉露らしい味の素みたいな旨味を強く感じます。
基本的には煎茶っぽい味がするものの、飲み下した後に鼻を抜ける爽やかな香りは爽快でいて上品で、茎とはいえ玉露なだけあるな・・・、というわからせが発生します。
飲み終わってからしばらくはブドウのような甘い香りが口の中に残り、とても心地よいです。
ところでノーマル玉露は5,60℃くらいのぬるま湯で抽出するのが基本なので淹れるのが割とめんどくさく、そのうえ茶葉が高価なので絶対にミスできないぞという緊張感もあって肩が凝ります。一方で、くき玉露は80~90℃での抽出が最適らしく、80~90℃と言えば普通の緑茶を淹れるときの温度なので、いつものお茶を飲む気分で気軽に飲めるのが良いです。
で、くき玉露は玉露と同じで三番煎じくらいまでは美味しく楽しめるので、実はかなりコスパいいよな~と思います。紅茶やコーヒーはメッチャ高いくせに一番煎じを飲んだら終わりなのでサスティナブルじゃないなと思います。
Supreme Bangladesh Black GFOP(ラ・テイエール)
バングラデシュで採れた紅茶「バングラデシュ」です。
バングラデシュは紅茶大国インドの東隣にある国です。バングラデシュと聞いてもあんまり紅茶のイメージは浮かびませんが、実は年間6万トンの紅茶を生産しており、紅茶生産量で世界5位を誇ります。
1位のインドが100万トンくらい、2位のスリランカが32万トンくらい、3位のケニアが30万トンくらい生産していることを考えるとバングラデシュの6万という数字はショボく感じてしまう気もしますが、冷静に考えると2トントラック3万台分のお茶を生産しているわけなので物凄いスケールです。インドスリランカケニアがバケモンなだけっぽいです。
バングラデシュの紅茶は国内消費が多いらしく、6万トンのうち輸出しているのはわずか1.7万トン程度なんだそうです。だから日本ではあんまり見かけないのかもしれないです。おれはにわかなので今回初めて飲みました。
ちなみに6万トンと言うと日本のお茶生産量と大体同じくらいです。日本のお茶生産のメインは緑茶なので単純に比較できるわけでは無いんですが、とはいえ世界ランカーのバングラデシュと同じくらいの量を作ってると考えると、日本人って緑茶大好きだよな~と思います。
さて今回のお茶っ葉は、横浜にお店を構える紅茶専門店「ラ・テイエール」で購入しました。50g1080円でした。
等級はGFOPです。ゴールデンチップスと呼ばれる金色の新芽がちらほら見えますね。
紅茶らしさのある力強い色ですね。
味もなかなか力強いです。コクと渋みがあるドッシリしたお茶です。ミルクを入れてもうまいです。
香りは意外なことに超フルーティーです。経験上あんまり有名じゃない産地の紅茶って香りが地味なことが多い気がしていたので、このお茶もそうなんだろうと決めつけていたんですが、しかし実際はレーズンみたいなドライフルーツっぽいフルーティーさがプンプン漂っています。高いディンブラみたいな香りを更に強くした感じです。
やるやんって感じです。
梅占(緑苑)
横浜中華街にある中国茶のお店「緑苑」で購入した梅占(ばいせん)です。
梅占は岩茶と呼ばれるお茶の一種で、岩茶は烏龍茶と呼ばれるお茶の一種です。中国福建省の武夷山市という場所で採れる烏龍茶のことを、そのあたりの地域だとお茶の木が山肌の風化した岩に生えていることから「岩茶」と言うんだそうです。
ありえんくらいデカい茶葉です。
烏龍茶って感じの色ですね。
味も普通に烏龍茶です。まろやかな苦味があって、渋みは弱くて、ザ・烏龍茶って感じの味がします。われわれがペットボトルの烏龍茶で飲み慣れている親しみのある味がして美味しいです。
濃い目に淹れると紅茶っぽい味もしてきます。
一方で特徴的なのは香りです。梅とかさくらんぼとかアンズとか、そのへんのバラ科の果実の香りが鼻を抜けます。
梅をひとり占めしたような香りがすることから梅占という名前が付いているお茶なんだそうです。
確かにそうだな~と思います。おそらく誰が飲んでもわかるくらいハッキリと梅の香りがします。一口飲めばたちまち吐く息が梅の香りになって、それはそうとコナンくんが青酸カリで殺された人の息を嗅いで「アーモンド臭がする」と言うときの「アーモンド臭」はナッツの香ばしい香りというよりは梅やアンズや杏仁豆腐の香りのことを指しているらしくて、今なんらかの原因で死んで近くにコナンくんが居たら青酸カリで死んだことになりそうだな~って思います。
中華街に行くぞ!
終わりだよ~。
横浜の中華街に行ってきました。
これは適当に入った店で食べた海鮮おこげです。おこげを食べたことがない人ってわりと多いみたいです。おれ自身、最近まで中華屋に行ってもアウト・オブ・眼中だったんですが、何年か前に勇気を出して注文してみるとありえんくらい美味くて、それから頻繁に頼むようになりました。
「おこげ」はコメを油で揚げたものに海鮮あんかけをぶっかけた料理です。サクサクしていてうまいです。
こっちは別のお店で飲んだエッグコーヒーです。ベトナムの飲み物ですね。苦いコーヒーに卵黄と練乳を泡立てたものを乗せた飲料です。「ロブスタ種」と呼ばれる、安価だけど味が刺々しくて日本ではあまり人気のないタイプのコーヒー豆をあえて使っているのがこだわりポイントらしいです。
まったり甘くてスイーツ感覚で飲める一方で、泡の下のコーヒーの味は刺激的で、元気が湧いてくる味がします。
いろいろあってゲーセンで釣りゲームをして帰りました。
釣り竿の形をしたコントローラーのボタンを押すと必殺技が爆裂し、「20ダメージ!」みたいな表示が出て魚が弱るので、これコントローラーぶっ壊れるんじゃね?ってくらいの猛スピードでリールを巻くと釣り上げることができます。
楽しかったんですが釣りってダメージがどうとかそういう遊びじゃなくね?という気持ちもあります。海に青酸カリを撒きまくって、死んで浮かび上がってきた魚を捕獲する漁法のことを昔ウィキペディアで読んで、人間ヤベ~って思ったことを思い出しました。
終わりだよ~。
せろりんでした。
コメント
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